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もののけ姫サンはなぜ捨てられた?両親の正体と悲しい過去を考察

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人生と尊厳
スタジオジブリ作品一覧より引用
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1997年に公開されたスタジオジブリの名作『もののけ姫』

人間でありながら山犬に育てられ、「山犬の娘」として森を守るために戦うヒロイン・サン
その生き方や強い信念に心を動かされた人も多いのではないでしょうか。
しかし、物語を見返してみると、一つの疑問が浮かびます。

なぜサンは人間に捨てられ、山犬に育てられることになったのでしょうか。

実はその背景には、人間と自然の対立だけでは語りきれない、人間の弱さや身勝手さが描かれています。

この記事では、作中のモロの君のセリフや残された描写をもとに、サンが捨てられた理由や両親の正体について考察します。
さらに、ネットで語られる「エボシ御前が母親だった」という説についても検証していきます。

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【結論】『もののけ姫』のサンはなぜ捨てられたのか?

結論から言うと、サンは山犬から逃れるための身代わりとして森に置き去りにされた子どもだと考えられます。

映画では当時の詳しい状況までは描かれていません。
しかし、モロの君のセリフからは、人間たちが自分たちの命を守るため、幼いサンを差し出したことが読み取れます。

この出来事が、人間として生まれながら「山犬の娘」として生きるサンの原点になったのです。

モロの君のセリフが明かす、サンの悲しい過去

サンが捨てられた理由は、作中でモロの君がアシタカに語った次のセリフから分かります。

「森を侵した人間が、我が牙から逃れるため、投げて寄越した赤子がサンだ!」

このセリフで特に重要なのが、「我が牙から逃れるため」という言葉です。

モロの君は、人間が赤子を守れなかったとは語っていません。自分たちが助かるために赤子を差し出したことを、怒りを込めて語っています。

さらに、「投げて寄越した」という表現からは、人間への激しい憎しみと、その行為が決して許されるものではないというモロの思いが伝わってきます。

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サンはなぜ身代わりにされた?考えられる2つの可能性

では、人間たちはどのような状況でサンを山犬に差し出したのでしょうか。

映画では詳しい経緯は描かれていないため、ここからはモロの君の言葉をもとに、考えられる二つの可能性を考察します。

① 山犬に襲われ、とっさに我が子を手放した

一つ目は、サンを連れて森に入った親が、山犬に襲われた恐怖から、とっさに我が子を差し出してしまったという考え方です。

目の前に死の危険が迫れば、人は冷静な判断ができなくなることがあります。

もし山犬の気をそらすために幼いサンを手放し、その隙に逃げようとしたのであれば、それは極限状態で現れた人間の弱さや自己保身による悲劇だったと言えるでしょう。



② あらかじめ身代わりとして連れていた

もう一つ考えられるのは、山犬との遭遇を予想し、万が一のときの身代わりとして赤子を連れていたという解釈です。

もちろん、映画の中でそのような計画があったと明言されているわけではありません。

しかし、モロの君が「投げて寄越した」と表現したことから、人間たちの行動に強い怒りや嫌悪を感じていたことが分かります。

この言葉を深く読み取ると、単なる偶然ではなく、人間の身勝手な判断によってサンが差し出された可能性も考えられます。

ただし、どちらも作中の描写から導き出した一つの考察です。
共通しているのは、サンが大人たちの判断によって森へ置き去りにされたという事実です。

人間として生まれながら、「自分は山犬だ」と言い切るサンの強い信念は、この悲しい過去から生まれたのかもしれません。

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なぜモロの君は捨てられた赤子を育てたのか?

人間に捨てられた赤子を前にして、普通の山犬であれば、その命を奪っていても不思議ではありません。しかし、モロの君はサンを殺すことなく、自分の娘として育てました。

なぜ、人間への憎しみを持つモロの君は、敵である人間の子どもを受け入れたのでしょうか。
そこには、モロの君の深い慈悲と、命に対する考え方があったのではないでしょうか。

モロの君が憎んでいたのは、人間という存在そのものではありません。
森を侵し、自然を傷つけ、自分たちの都合のために命を奪う人間の行動でした。

一方で、生まれたばかりの赤子には、森を傷つけた責任はありません。

モロの君は、人間たちの身勝手な行動には怒りを感じながらも、何も知らない幼い命を憎むことはできなかったのでしょう。
だからこそサンは、「人間の子」でありながら「山犬の娘」として育てられることになったのです。

人間への怒りと、幼い命への慈しみ。

その両方を持ち合わせていたからこそ、モロの君は単なる恐ろしい山犬ではなく、『もののけ姫』の中でも特に印象に残る存在になっているのではないでしょうか。

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サンの実の両親の正体とは?作中のヒントから考察

サンの実の両親が誰なのかは、映画の中では明らかにされていません。

しかし、作中に残された描写から考えると、エボシ御前ではなく、シシ神の森の周辺で暮らしていた人間だった可能性が高いと考えられます。

ここでは、ファンの間で語られる「エボシ御前がサンの母親だった」という説を検証しながら、サンの出自について考察していきます。

ネットで噂の「サンの母親=エボシ説」が否定される理由

『もののけ姫』のファンの間では、「エボシ御前がサンの実の母親だったのではないか」という説がたびたび語られています。

確かに、サンとエボシには共通点があります。どちらも強い意志を持ち、自分の信じる道のために戦う女性です。また、簡単には他人に屈しない芯の強さも似ています。

しかし、作中の描写を見る限り、この説は可能性が低いと考えられます。

エボシがサンの母親ではないと考えられる理由は…

まず、エボシはサンを「山犬に心をくれた哀れな娘」と呼び、戦いの中でも本気で命を狙っています。

もしエボシがサンの実の母親であり、その事実を知っていたのであれば、娘を殺そうとするほどの行動には大きな矛盾が生じます。

また、エボシの人物像そのものが、我が子を身代わりにする人物として描かれていないことです。

エボシは森を切り開く側の人間であり、自然を守るサンとは対立する存在です。
しかし同時に、売られた女性たちを受け入れたり、病に苦しむ人々に働く場所を与えたりするなど、弱い立場の人を守ろうとする一面も持っています。善悪だけでは語れない複雑な人物だからこそ、エボシは魅力的なキャラクターとして描かれています。

そのエボシが、自分の命を守るために我が子を山犬へ差し出す人物だったとは考えにくいです。

以上のことから、サンの実の母親がエボシ御前だったという説は、可能性の低い考察だと言えます。



サンの装飾品から見える、本当の両親の暮らし

では、サンの実の両親は、どのような人々だったのでしょうか。
映画の中で両親の姿や名前は明かされていません。
しかし、サンが身につけている赤い仮面や耳飾りには、両親の暮らしを考えるヒントが隠されています。

これらの装飾品は、山犬が作ったものではなく、人間の手によるものです。そうかといって、エボシ率いるタタラ場のように鉄を使い、森を切り開く文化のものとも異なります。

そこから考えると、サンの両親は、シシ神の森の近くで自然と共に暮らしていた古い人々だった可能性があります。

森の恵みを受けながら暮らしていた彼らが、森を侵したことで山犬の怒りを買い、幼いサンが差し出される悲劇につながったのかもしれません。

もちろん、これは公式設定ではありません。

しかし、サンの姿や装飾品を見ると、彼女の両親もまた、人間社会の中で文明を発展させる側ではなく、森と深く結びついた人々だったのではないかと考えられます。

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【独自考察】宮崎駿監督がサンを捨てられた子にした理由

なぜ宮崎駿監督は、サンを「人間に捨てられ、山犬に育てられた少女」として描いたのか。
その理由は、サンの存在を通して、人間と自然の深い対立を描くためだったのではないでしょうか。

サンは人間として生まれました。
しかし、その人間によって森に捨てられ、山犬に育てられました。
だからサンは、人間の自然破壊に対して誰よりも強い怒りを抱いています。

一方で、彼女自身も人間の血を持つ存在です。

人間を憎みながら、自分自身もまた人間である。

この矛盾こそが、サンの抱える悲しみです。
だからこそ『もののけ姫』は、単純な「人間と自然の戦い」の物語ではなく、互いの正しさがぶつかり合う深い物語になっています。

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まとめ:サンの悲しい過去が『もののけ姫』の深みを生む

『もののけ姫』のサンは、人間が山犬から逃れるために森へ投げ捨てた赤子でした。
しかし、モロの君に育てられたことで、サンは森の側で生きる存在になりました。

人間に捨てられた過去と、山犬の家族から受けた愛情。その両方が、サンという複雑で魅力的な人物を形作っています。

だからこそサンの怒りや孤独は、深い悲しみをともなったものとして私たちの心に残るのです。

サンの過去を知ったうえでもう一度『もののけ姫』を見ると、彼女の強さの奥にある孤独や悲しみに、より深く気づかされるのではないでしょうか。

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